超初心者のための落語入門
主婦と生活社発行の「超初心者のための落語入門」の挿絵。
落語や寄席の楽しみ方、はじめて観るのにオススメの2席、そして古典落語の名作を30席、わかりやすく解説している入門書です。
このイラストを描くにあたり、落語の舞台である江戸時代の暮らしぶりや風物が知りたくて、美術館へ浮世絵を観に行きました。恥ずかしい話ですが、それまでの僕の浮世絵のイメージといえば葛飾北斎や歌川広重など数名の名前と、昔、永谷園の「お茶づけ海苔」のおまけで付いていた浮世絵カードくらい。たいして興味もありませんでした。しかし、とても版画とは思えない繊細な表現と大胆な構図に抜群の色彩感覚、その素晴らしさに圧倒され、それはもうカルチャーショックと言ってもいいくらいの大きな大きな衝撃を受けました。絵画展はいろいろと観に行きましたが、浮世絵が一番しっくりくるというか、すーっと体に馴染むというか、まったく無理が無い。やっぱり自分は日本人なんだなぁと実感しました。この体験をキッカケに僕のイラストもずいぶん変わったと思います。人物や風景の描き方、版画のかすれや版ズレなど、とても影響を受けています。
時そば
明烏
ちりとてちん
長屋の花見
三年目
お見立て
ぞろぞろ
饅頭こわい
転失気
粗忽長屋
鰻のたいこ
はてなの茶碗